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松浪 晴人 「ビジネスマンのための「行動観察」入門 」

仕事の関係と、自分自身の興味から、これまで業務としてもやってきたものの、まだまだ勉強不足だと感じているので、今年の上半期は、「マーケティング」に関するセミナーに参加したり、本を読むなどして、学んでいきたいと思っています。

今週読み終えたのは、職場の同僚から借りて読んだ、「ビジネスマンのための「行動観察」入門 (講談社現代新書)」。
(毎朝、通勤電車で30分座っているので、読書タイムにしています。)

グループインタビューやアンケートなどの従来の調査方法から分かるニーズは、顧客が自分で言語化した「顕在ニーズ」ですが、実際の顧客の行動を観察し、顧客自身も気づいていない「潜在ニーズ」にいち早く気づき、顧客にとって価値のある「経験」を拾い上げたり、個人の勘や経験に基づくことが多く、属人的だった能力を観察によって分析し、共有できるノウハウとして営業や販売などの現場に生かすことができる、新しい調査方法が「行動観察という手法です。

生活者の経験、働く人々の経験をつぶさに観察し、構造的な解釈を試み、仮説をたて、実践できる改善方法(ソリューション)として提案する、というサービスを仕事としている著者の、行動観察調査の実例(書店やスーパー銭湯のサービス改善による収益アップ、ある職場で働く社員達の残業を減らす提案など)が多数詳しく紹介されています。

中には、ワーキングマザーの家庭に著者が赴き、1日中行動を共にしながら、ワーキングマザーの行動を観察したり、外回りの営業マンに同行して、数字をあげている営業マンとそうでない営業マンの違いを見つけ、他の営業マンにも効果が出る研修メニューとして提案するなど、「行動観察」によって何が発見できたか、その発見により、どのような改善提案をして、どのような成果(数値、心理的な効果)が出たのかをきちんと説明できている本でした。

商品開発や販促など、マーケティングに興味がある人はもちろん、営業チームや飲食店、物販などの現場における業務改善(サービスサイエンス)の業務に携わっている人にもオススメの1冊です。
by monsteracafe | 2012-04-19 23:00 | 仕事にまつわるエトセトラ
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