谷崎潤一郎 「細雪」

神戸の住吉や本山、芦屋などが舞台になっている、谷崎潤一郎の小説「細雪」を、気になりながらずっと読む機会を持てずにいました。

文庫版で上中下巻の3冊をようやく読み終えました。
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昭和初期の、関西の上流階級と思われる、家庭の出来事や暮らしぶりを四季折々に描いた作品です。

結婚して芦屋に住む、次女・幸子の視点で、おとなしい性格で姉たちがセッティングするお見合いの場にかりだされる三女・雪子、自由奔放な性格で仕事を持ちながらも数々の事件をひきおこす末っ子(関西の古い呼び名で“こいさん”)の妙子のことが、中心に描かれています。

神戸、大阪、京都の昭和初期の街のすがたや、風俗・暮らしぶりなどを知るのにも絶好の本だと思います。

特に、中巻では、昭和13年の「阪神大水害」のことが詳しく書かれていて、しかも私が住んでいるエリアだったので、ものすごくリアルに感じました。

当時の結婚観や恋愛観、女性の生き方など、現代に生きる私からは疑問に感じる部分もありますが、80年前の時代の思想や風潮を知る良い機会になりました。

作品紹介
大阪・船場の旧家を舞台に、四人姉妹がそれぞれに織りなすドラマと、さまざまな人間模様を関西独特の風俗の中に香り高く描く名作。
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by monsteracafe | 2007-12-11 23:10 | まちの風景 | Trackback | Comments(2)
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Commented by frifritom at 2007-12-12 12:14 x
僕も細雪を読みたいと思いつつ、まだ読んだことないです。
和歌山出身なので、有吉佐和子の「紀ノ川」は読んだことあるのですが。
やはりこの手のやつは、一度は読んでおきたいと思います。
Commented by monsteracafe at 2007-12-13 12:13
ひとによっては、日常のこまごましたことが中心に描かれているので、上中下巻を読むのは退屈に感じる人もいるかもしれませんが、阪神間に住む方にはぜひ一度一読をオススメしたい本です。

自分の知っている場所が出てくる小説はなんだか感じ方が違いますよね。
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