柴口 育子 「アニメーションの色職人」

先日、スタジオジブリの最新作「崖の上のポニョ」の試写を観たとき、頂いたパンフレットの中で、「色彩設計」という仕事があることや、保田道世さんという人物を初めて知りました。

気になったので、彼女の仕事人生をまとめた本があったので、読んでみました。

柴口 育子 「アニメーションの色職人
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色彩設計の仕事内容や、アニメーションの仕事の現場がどういったものなのかを、かなり詳細に知ることができました。
日本のアニメーション業界における課題や問題意識も、丁寧に追いかけています。
また、昭和30年代前半から働き続けている、“働く女性の大先輩”としても、仕事に対する考え方や取り組み方、また現在までにどんな道を歩んできたのかなど、おおいに参考になりました。

あとがきの部分で、著者が「保田さんのような女性は、なんの悩みも壁にぶつかることもなく、キャリアを重ねてきたのだと思っていた」と話すと、保田さんが「そんなことないわよ、常に壁にぶつかってばかり。仕事らしい仕事もできていないような気がするし、仕事って、ただただ頑張っているとあるときフッと道が開けて次のステップに移っていたりすることがあるのよね。」と答えていたのが、印象的でした。

 *****

続いて、宮崎駿監督の書いたエッセイ、企画書、演出覚書、司馬遼太郎らとの対談、インタビュー等90本を収録した「出発点―1979~1996」という本も読んでみたいと思っています。

ちょうど昨夜、宮崎駿監督が映画「崖の上のポニョ」を制作する過程に密着したドキュメンタリー番組(「プロフェッショナル 仕事の流儀」8月5日放送「宮崎駿のすべて~「ポニョ」密着300日~」)をNHKでやっているのを見ました。

映画のストーリーを決める、「絵コンテ」一つをとっても、キャラクターはどんな人物なのか、この場面ならどういう行動に出るのか、どういう表情や仕草をするのかまで考えながら、数年がかりで創りあげていくことを知り、一度だけ観た映画「崖の上のポニョ」を、もう一度違った目で観てみたいと思いました。

「崖の上のポニョ」のテーマである「母と子の物語」には、宮崎駿監督自身が、元気でやり手だった大好きな母が病を患って以来、十分に甘えることもできず、仕事のために死に目にも立ち会えなかった、数々の想いが込められていたことも知りました。

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by monsteracafe | 2008-08-06 23:13 | 「働く」ということ | Trackback | Comments(2)
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Commented by mr.leon at 2008-08-07 11:34 x
わたしも見ました。
感動をいただきました。
戦いを感じましたね。
尊敬しますよ!
hiroさんもガンバされていますね♪
Commented by monsteracafe at 2008-08-08 12:13
>mr.leonさん
宮崎監督も、保田さんも、自分がこれまで生きてきて得た経験や能力を、全て作品に注ぎ込むようにして仕事をされていますよね。

そうして生まれた作品の一つ一つを、ただボーっと見るのではなく、作品に込められたメッセージを感じたり、細部にも目を配ったりして、鑑賞したいと改めて思いました。

それにしても、私、頑張っているんでしょうか。
このお2人ほど、全身全力で仕事にぶつかっているのか、考えさせれます。
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