先日、ポンすけに絵本「おへそのあな」を読んであげたのがきっかけで、同じ作者のほかの本もいくつか読んでいます。
その中で、思いがけず感動して何度も泣いてしまったのが、この本です。
「
うん このあかちゃん―おとうちゃんの出産絵日記」
これは子ども向けの絵本というよりも、大人に読んでもらいたい本です。
3人の息子さんがいる長谷川さんが、1人目のお子さんの出産に立ち会った時、ビデオ撮影に失敗して奥さんに怒られ、ビデオの代わりに絵日記を描いたのがはじまりだったそうです。
(タイトルは、2人目のお子さんを出産する時に、立ち会っていた上のお子さんも一緒に力んでしまって、出ちゃった・・・というエピソードからきているようです。)
3人のお子さんのそれぞれの出産当日の様子が、絵日記で綴られているのですが、私がジーンときたのは、絵日記のあとの助産師さんとの対談のページ。
絵日記を見た助産師さんが、絶妙な指摘をしていたり、助産師さんと長谷川さんの言葉に新しい発見や気づき、自分自身の出産体験を思い出してしまったりして・・・もうダメでした。
一番強く印象に残ったのが、長谷川さんのこの言葉。
「男はね、どんなにお産に協力しても(略)やっぱ、女のひとのようにマラソン走りぬくひとにはなれへんねん。けど、たったひとつだけ、女のひとよりわが子に接近できんのが、この、あかちゃんがおなかのなかから出てくる姿を、最初に自分の目で見届けてやれることやと思うねん。
このときだけは、旗なんかふっとる場合とちゃうもんなぁ。ぼくがしっかり見てあげないと。」
助産師さんも、
「“おまえがこの世に着地した瞬間をおとうちゃんがしっかり見届けたで”っていうのんは、長谷川家における父と子の絆の元の結び目なのかもしれんね」
と言っています。
あの温かなまなざしの絵本「おへそのあな」が生まれたのも、納得です。
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雄サンにも読んでもらっていたら、ポンすけが分娩台を囲む先生と助産師さん、パパと子どもの絵を見て、「これが○○ちゃん?こっちがママ?」と興味深そうにしていました。
産院の出産前のレクチャーや見学は、2人目なのでパスするつもりでしたが、ポンすけに事前にある程度教えてあげるために、お部屋くらいは見せてもらってもいいかな、とふと思いました。