私の趣味の1つは、読書。
特に、通勤時間が長くなった最近では、電車に乗って座っていられる毎朝の30分、必ず本を読むようにしています。
ビジネス本、小説、実用書など、今何冊か違うジャンルの本を並行して読んでいるのですが、そのうちの1冊が小池真理子さんの最新の文庫本、「
ストロベリー・フィールズ」です。

2009年3月に出版された作品が、今年2012年3月25日に文庫本として発売されました。
全部で647ページ、と、文庫にしては分厚く、現在約1/4ほど読み進めたところです。
小池真理子さんの作品は初期のものからいくつか読んでいます。
サスペンスものが多い印象がありますが、この「ストロベリー・フィールズ」は違います。
大まかなあらすじは以下のとおり。
主人公は、出版社の社長(10歳年上)の後妻であり、自身も開業医(眼科)として働く女性、夏子(45歳)。
病気で亡くなった前妻との間の子どもで、大学生の娘・りえと3人で暮らしています。
結婚して数年、大きな問題もなく暮らしてきたけれど、いまだに家族関係はどこかぎくしゃくしたものがあり、本人もこう感じています。
「りえと夫は1つの単位。夫と自分もまた、1つの単位なのだが、りえと夫と自分の3人は、決して1つの単位にはならない。それができたのは前妻だけだ」(p7)と。
さらに、夫の社長秘書・葉月や、りえの友人の平岡 愛・旬といった異母兄妹などが加わり、それぞれの複雑な家庭環境、うわべだけの家族ごっこ、家族の亀裂…といった実情がだんだん浮き上がってきます。
また、家庭も仕事も得ているはずの夏子は、りえ・愛・旬たちの残酷なまでの若さを目の当たりにして、まぶしさや空しさ、渇き、孤立感といったものを感じてしまいます。
夏子を中心に、登場人物の心の機微を丁寧に描いた心理劇で、物語の後半は、独特の魅力があるものの暗い翳を持つ、旬の動きによって、夏子やりえなどが巻き込まれてストーリーが展開していくようです。
一晩で一気に読むのではなく、あえて少しずつ、読み進めることを楽しみながら、読みたい作品です。
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